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蛋白尿の出現機序とシクロスポリンの作用
監修:杏林大学医学部小児科学助教授 楊 國昌
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ネフローゼ症候群の病的蛋白尿の出現機序の詳細は未だ解明されていません。糸球 体における血漿蛋白の濾過は、糸球体の基底膜と上皮細胞のスリット膜、これら2 つの構造因子に制御されていると考えられています。基底膜はサイズバリアー機能 とチャージバリアー機能を合わせ持ち、スリット膜は糸球体上皮細胞の足突起によ り得られるバリアー機能を有しています。 ネフローゼ症候群における大量の蛋白尿出現機序は、糸球体基底膜障害やスリット 膜障害に起因し、近年、この上皮細胞の機能障害がクローズアップされて来ていま す。これらの原因は、外来性あるいは変性した内在性抗原により活性化されたT細 胞やマクロファージと考えられています。それらに対しネオーラルは、T細胞から のIL-2等の産生を抑制し糸球体内の活性化マクロファージやリンパ球を巻き込ん だサイトカインネットワークの悪循環を断ちます。その結果、基底膜のバリアー機 能の改善と上皮細胞のスリット膜を構築する多くの蛋白の産生を促し、構造の維持 に作用すると考えられています。
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