ネオーラル文献紹介
【標題】特集:シクロスポリンMEPCの臨床研究 新規腎移植患者におけるシクロスポリンMEPCの臨床使用経験
- 【雑誌名】打田和治ほか:今日の移植 12(S), 65-77, 1999
- 【抄録】シクロスポリン(CYA)micro-emulsion pre-concentrate製剤(NEO)の腎移植後の拒絶反応抑制効果と安全性を検討するため臨床上の使用経験を収集した。安全性解析対象例は64例(男47,女17,平均35.4±11.4歳)で,生体腎移植は48,死体腎移植は16例であった。原疾患は慢性糸球体腎炎52,腎盂腎炎,嚢胞腎が各1,ループス腎炎,糖尿病性腎症が各2,その他6例であった。投与量および投与方法は各施設のレジメに従い,通常移植時に用いられる現行製剤と同一の用法・用量で24-52週間経口投与した。生体腎および死体腎移植例における拒絶反応発現率は,それぞれ51.1%(24/47),53.3%(8/15)であった。1年生着率は生体腎移植例で94.8%,死体腎移植例で93.3%で,1年生存率は生体腎,死体腎いずれも100%であった。副作用は36例に65件認められ,主なものは血圧上昇6(9.4%),尿路感染5(7.8%),高血圧4(6.3%),消化管出血3(4.7%),帯状疱疹3(4.7%),腎毒性3例(4.7%)であった。臨床検査値異常変動は37例に105項目認められ,主なものは総コレステロール値上昇14(22.6%),尿酸値上昇13(20.6%),ALP上昇11(17.5%),トリグリセリド上昇10(16.7%),白血球数増多/減少7例(10.9%)であった。いずれの副作用,臨床検査値異常変動もCYAの副作用として既知と考えられるもので臨床上問題となる新たな事象は認められなかった。NEO投与終了時の安全度は「安全である」が42.2%(27/64),「ほぼ安全である」が50.0%(32/64)で,「ほぼ安全である」以上は92.2%であった。これらのことより,NEOは腎移植患者に対し,現行製剤と同一の用法・用量で同様な拒絶反応抑制効果および安全性が期待できる製剤であると考えられる。
- 【文献No】SIMJ15606
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