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ネオーラル文献紹介

【標題】特集:シクロスポリンMEPCの臨床研究 シクロスポリン現行製剤で維持療法中の腎移植患者におけるシクロスポリンMEPCへの切り換え試験 - シクロスポリン現行製剤を対照とした多施設協同well controlled比較試験 -

【雑誌名】大島伸一ほか:今日の移植 12(S), 43-64, 1999
【抄録】シクロスポリン(CYA)のmicro-emulsion pre-concentrate製剤(NEO)はCYAの吸収のばらつきの減少などを目的に開発された新しい製剤である。CYA現行製剤(SIM)を投与中の患者にMEPCへ同一用量で切り換え投与を行った場合の安全性について,SIMを対照とした多施設単盲検無作為化比較試験(二重盲検法に準じたwellcontrolled 試験)を行った。解析対象はNEO群55例(男30,女25,平均39.1±8.8歳),SIM群55例(男27,女28,平均40.4±9.8歳)であった。副作用発現率はMEPC群のほうがSIM群より多く認められたが,有意な差はなく,その程度は両群とも軽-中程度であり,いずれも無処置もしくは対症療法によりほとんどが投与継続中に回復した。治験薬の関連性にかかわらないすべての有害事象についても比較したが,有意な差は認められなかった。その発現率はNEO群のほうが高く,特に感染症と認められている発現件数はNEO群20,SIM群10,消化器症状はNEO群7,SIM群2件とNEO群で多く認められたが,重篤なものではなかった。臨床検査値の異常変動について,発現頻度では肝酵素の上昇例が多いが,両群間で有意差は認められず,そのほとんどが一過性のものであり,減量や中止することなく全例が継続投与可能であった。CYAの特徴的な副作用である腎障害に対して,血清クレアチニン値とBUN値の推移は両群間で有意な差はなく,NEO群における投与前後で比較しても有意差は認められなかったことから,SIM群と同様に腎機能検査値の安定した推移が示された。また,NEOへ切り換え後には腎障害も発現しておらず,腎機能に対する影響はきわめて小さいことが確認された。以上から,SIMからNEOへ同一の投与量での切り換え時に増加した副作用などは,NEOとSIMの薬物動態の相違から考察すると予測可能なものであり,臨床上許容可能な範囲内のものと考えられた。SIMと同一投与量でのNEOへの切り換え投与は耐容性に問題なく実施可能であると結論できる。
【文献No】SIMJ15605
 
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