ネオーラル文献紹介
【標題】シクロスポリンMEPCの乾癬に対する有効性および安全性に関する検討(第1報)
- 【雑誌名】原田昭太郎ほか:西日本皮膚科 60(6), 832-841, 1998
- 【抄録】シクロスポリンの新しい剤型として開発されたシクロスポリンMEPC(micro-emulsion pre-concentrate,以下MEPC)について,乾癬に対する臨床効果,副作用などを検討し,その臨床的有用性を報告した。対象症例は,SIM療法の既往のない乾癬20例(男13,女7;尋常性乾癬19,関節症性乾癬1;有効性解析対象16)であった。初期内服量は5MG/KG/日で適宜増減し,12週間を治療期間とした。その結果,PASIスコアが治療開始2週間後には有意に減少(51.3%),12週間後には90.4%(p<0.001)まで減少した。また,そう痒についても12週間の治療で明かな改善を示した。全般改善度は,解析対象16例の全例が著明改善と判定された。副作用は8例(高血圧・血圧上昇4,消化器症状3,帯状疱疹1)に認められた。また,臨床検査値異常変動では,7例(BUN値上昇3,ALP値上昇2例など)でMEPCによる影響が認められた。なお,それら副作用,臨床検査値異常変動は,帯状疱疹発症により内服を中止した1例を除き,いずれもMEPCの減量または対症療法により,回復もしくはコントロールできた。その結果,対象の95%の症例は,安全またはほぼ安全に使用可能と評価された。以上の結果から,MEPCは現行のSIM製剤と同様,乾癬治療において優れた臨床的有用性が認められた。さらに,その薬剤特性からも,現行製剤で問題となっていた薬物動態の改善が期待でき,より高い効果と安全性が期待できる可能性が高いと考えられた。
- 【文献No】SIMJ14285
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