ネオーラル文献紹介
【標題】研究 シクロスポリンMEPCの頻回再発型およびステロイド抵抗性ネフローゼ症候群に対する使用経験-新規投与試験・切り換え投与試験-
- 【雑誌名】小山哲夫ほか:腎と透析 45(6), 823-836, 1998
- 【抄録】SIM-MEPC(Micro-Emulsion Pre-Concentrate)を新たにSIMの治療が必要な頻回再発型およびステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の患者に投与し,臨床効果および安全性を検討(新規投与試験)し,さらに現行製剤で安定した状態にある同疾患患者に対し,MEPCに切り換えた際の安全性および効果の維持を検討(切り換え投与試験)したので報告する。症例は,新規投与試験において頻回再発型が13例(男8,女5),ステロイド抵抗性が12例(男7,女5)で,切り換え投与試験では頻回再発型が18例(男15,女3),ステロイド抵抗性が13例(男4,女9)であった。その結果は以下のとおりである。1)頻回再発型ネフローゼ症候群新規症例において,再発回数の減少とステロイド総投与量の減量がともに有意に認められ,最終全般改善度は「改善」以上13例中9例(69.2%)であった。2)ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群新規症例において,尿蛋白の減少,血清総蛋白および血清アルブミンの増加,総コレステロールの減少が有意に認められ,最終全般改善度は「改善」以上12例中9例(75.0%)であった。3)頻回再発型およびステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の切り換え投与試験において,ステロイド抵抗性の1例を除く他の症例は,現行製剤からの効果の維持が認められた。4)副作用,臨床検査値異常変動の発現率は,新規投与試験でそれぞれ20.0%(5/25例),40.0%(10/25例),切り換え投与試験でそれぞれ9.7%(3/31例),12.9%(4/31例)であった。副作用の処置は,MEPCの減量や降圧剤投与などの処置は5例で,他の3例およびすべての臨床検査値異常変動で処置は必要としなかった。それらの種類は,現行製剤で既に認められているものであった。以上より,SIM-MEPCは現行製剤と同じ用法・用量で使用可能と考えられ,ネフローゼ症候群の治療に有用な薬剤と考えられた。
- 【文献No】SIMJ14271 [W]
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