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ネオーラル文献紹介

【標題】シクロスポリンMEPCの再生不良性貧血および赤芽球癆に対する臨床使用経験

【雑誌名】溝口秀昭ほか:Biotherapy 12(11), 1459-1472, 1998
【抄録】再生不良性貧血(AA)および赤芽球癆(PRCA)の患者を対象にmicroemulsion pre-concentrate(MEPC)の有効性と安全性を検討するため,新規投与ならびに現在市販されているシクロスポリン製剤(SIM製剤)からの切換え投与において臨床上の使用経験を収集した。薬剤にはSIMを10、25mgあるいは50mg含有するMEPCソフトゼラチンカプセルを用いた。対象症例は,新規投与試験が9例(AA7例,16-72才;PRCA2例,58-70才),切換え投与試験が19例(AA14例,24-71才; PRCA5例,42-73才)であった。新規投与試験では初期用量として6MG/KG/日のMEPCを16週間投与し,切換え投与試験ではSIM製剤と同一の投与量でMEPCに切換え8週間投与した。有効性に関しては,新規投与試験においてAAの4例中1例に「minimal response」を認めたにとどまったが,PRCAの1例で輸血状況において著明改善を認めた。また,切換え投与試験ではSIM剤でコントロールされていた症状を悪化させる所見は認められず,効果の維持が認められた。安全性に関しては,新規投与試験において全例で副作用あるいは臨床検査値異常変動を認めた、AAでは多毛2例、熱感、下肢筋肉痛、血圧上昇、食欲不振、歯肉炎の悪化が各1例で、また1例においてGOT、GPT、LDH上昇で休薬した。PRCAでは副作用は認められなかったが,1例においてGOT,GPT、ALP,γ-GTP上昇で中止した。いずれも程度は軽度または中等度であった。切換え投与試験においては,15.8%(3/19)に副作用を認めたが,いずれの程度も軽度または中等度で,未知のものはなかった。内訳はAAで腹痛、腹部膨満感による食欲不振、PRCAで多発性根神経炎の悪化、蕁麻疹であった。以上のことから,MEPCはSIM製剤と同一の用法・用量により,AAおよびPRCAに対しSIM製剤と同様に造血機能改善あるいは維持効果が期待でき,SIM製剤と同様に安全に使用できる製剤であると考えられる。しかし,新規症例における投与開始直後あるいはSIM製剤からの切換え直後には,トラフ値および臨床症状などのモニタリングにより投与量の調節を行うことが必要であると考えられる。
【文献No】SIMJ14215
 
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